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窯業系サイディングの塗り替え時期は?劣化症状と注意点

窯業系サイディングの塗り替え時期は?劣化症状と注意点

現在、日本の戸建て住宅でもっとも多く使われている外壁材が「窯業系(ようぎょうけい)サイディング」です。松戸市や柏市、流山市などで築10〜20年ほどの住宅をお持ちの方の多くは、この外壁材のお住まいにお住まいのはずです。デザインが豊富で施工性も高い反面、定期的な塗り替えをしないと、板そのものが傷んでしまうという特徴があります。

この記事では、窯業系サイディングの塗り替え時期の目安、築年数ごとに現れやすい劣化症状、見逃してはいけないシーリング(コーキング)の劣化、そして塗り替えの際に注意したいポイントを、初めての方にも分かるように解説します。

窯業系サイディングとはどんな外壁材?

窯業系サイディングは、セメントに繊維質の材料を混ぜて板状に成形し、高温で焼き固めた外壁材です。工場で生産された板を現場で張り付けていく工法のため、品質が安定しており、レンガ調・石目調・木目調など多彩なデザインが選べます。1990年代以降の新築住宅では主流となり、現在は戸建て住宅の7〜8割程度で採用されていると言われています。

注意したいのは、サイディングの板そのものには防水性がほとんどないという点です。板の表面に工場で塗られた塗膜が雨水を弾いているため、塗膜が劣化すると板が水を吸い込み、反りや割れといった深刻な傷みにつながります。つまり窯業系サイディングの家にとって、塗り替えは「見た目をきれいにする工事」である以上に、「外壁材を守るための工事」なのです。

サイディング外壁を手で触って状態を確認する様子
築10年を過ぎた窯業系サイディングは、表面を触ると白い粉がつくチョーキングが出はじめます。

塗り替え時期の目安は「築10年前後」

窯業系サイディングの塗り替え時期は、一般的に新築から10年前後が目安とされています。新築時の工場塗装はアクリル系やウレタン系など比較的耐久性の低い塗料が使われていることが多く、7〜10年ほどで防水機能が落ちてくるためです。近年は耐候性の高い塗膜を施した製品も増えており、その場合は15年程度持つこともありますが、環境によって差が出ます。

ただし「10年」はあくまで目安で、実際には立地や方角によって劣化の進み方は大きく変わります。南面や西面は紫外線を強く受けるため色あせが早く、北面は日が当たりにくいためコケや藻が生えやすい傾向があります。また、2回目以降の塗り替えでは、前回使った塗料のグレードによって次の時期が決まります。シリコン塗料なら10〜15年、フッ素塗料なら15〜20年、無機塗料なら20〜25年程度が一般的な耐用年数の目安です。

ポイント

築年数だけで判断せず、「築10年を過ぎたら一度プロに見てもらう」くらいの感覚がちょうどよいです。症状が軽いうちに塗り替えるほうが、下地補修の費用を抑えられます。

築年数別に見る劣化症状の進み方

窯業系サイディングの劣化は、ある程度決まった順番で進んでいきます。最初に現れるのは色あせや艶の消失、次にシーリングのひび割れとチョーキング、そのあとに塗膜の剥がれや板のひび割れ、最終的には反りや欠けといった外壁材そのものの傷みへと進行します。下の図は、一般的な環境での進行の目安をまとめたものです。

新築 5年 10年 15年 20年 色あせ・艶の低下 シーリングのひび割れ チョーキング 塗膜の剥がれ・ひび割れ 反り・欠け・雨水侵入 塗り替えの目安

図:築年数と劣化症状の進み方(一般的な環境での目安)

重要なのは、築10年前後の「チョーキングが出はじめた段階」で塗り替えれば、通常の塗装工事で済むという点です。これを過ぎて塗膜の剥がれや板のひび割れまで進むと、塗装の前に下地補修の工程が増え、さらに反りや欠けまで進むと、部分的な張り替えやカバー工法が必要になることもあります。

塗り替えサインとなる劣化症状チェックリスト

ご自宅の外壁を、晴れた日に一周して確認してみましょう。以下の症状に一つでも当てはまれば、塗り替えを検討する時期に入っています。複数当てはまる場合は、早めの診断をおすすめします。

  • 外壁を手で触ると、白い粉が手につく(チョーキング)
  • 新築時より色が薄くなった、艶がなくなった
  • 板と板のつなぎ目のシーリングに、ひび割れや隙間がある
  • サッシまわりのシーリングが痩せて、へこんでいる
  • 北側の壁に緑色のコケや黒ずみが出ている
  • 塗膜がめくれたり、膨れたりしている箇所がある
  • 板の表面に細かいひび割れが入っている
  • 板の端が浮いていたり、反っていたりする
  • 釘の頭まわりが錆びていたり、割れていたりする

上の項目のうち、チョーキングと色あせは「塗膜の寿命」のサイン、シーリングの劣化は「防水機能の低下」のサイン、そして塗膜の剥がれや板の反りは「外壁材自体の傷み」のサインです。後ろの項目に当てはまるほど、状況は進んでいると考えてください。

窯業系サイディングの代表的な劣化症状(色あせ・コーキングの劣化・ひび割れ・チョーキング)
サイディングの代表的な劣化症状。目地のコーキングがひび割れると、そこから雨水が入り込みます。

シーリングの劣化は塗膜より早く進む

窯業系サイディングは、板と板のつなぎ目や、窓サッシのまわりに「シーリング(コーキング)」というゴム状の材料が充填されています。板の伸び縮みを吸収しながら、隙間から雨水が入らないようにする大切な部材ですが、紫外線によって硬くなり、一般的に5〜10年ほどでひび割れや剥離が起こります。多くの場合、塗膜よりも先に寿命を迎えます。

シーリングが切れると、そこから外壁の内側へ雨水が入り込み、防水シートや構造材を傷めてしまいます。そのため塗り替えの際は、ほぼ必ずシーリングの補修をセットで行います。補修方法には、古いシーリングを撤去して新しく充填する「打ち替え」と、古いシーリングの上から重ねる「増し打ち」の2種類があります。

項目打ち替え増し打ち
施工方法既存シーリングを撤去して新しく充填既存の上から重ねて充填
向いている場所板と板の目地(縦目地)サッシまわりなど撤去が難しい部分
耐久性高い(新品と同等)既存の状態に左右される
費用の目安(1mあたり)900〜1,500円程度500〜1,000円程度
注意点手間がかかるが基本はこちら厚みが確保できないと早期に劣化

基本的には、板の目地部分は「打ち替え」が原則です。サッシまわりは、撤去の際に防水シートを傷つける恐れがあるため、増し打ちで対応することが一般的です。見積書に「シーリング打ち替え」と「増し打ち」のどちらが、どの部分に、何メートル含まれているかを確認しておくと安心です。

放置するとどうなる?反り・割れ・雨漏りのリスク

塗膜とシーリングの劣化を放置すると、サイディングの板が雨水を吸うようになります。板は水を吸うと膨張し、乾くと収縮するため、これを繰り返すうちに板が反ったり、端から割れたりしてきます。反りが進むと釘が抜けて板が浮き、強風時に外れてしまう危険もあります。

さらに深刻なのは、板の裏側に回った雨水が、防水シートの劣化や釘穴から構造材に達するケースです。柱や間柱が湿った状態が続くと腐朽やシロアリの原因になり、室内側に雨染みが出る頃には、かなり傷みが進んでいることも珍しくありません。こうなると塗装では直せず、外壁の張り替えや構造材の補修まで必要になり、費用は塗装の数倍に膨らみます。

「まだ見た目はきれいだから」と塗り替えを先延ばしにするほど、最終的な出費は大きくなりがちです。サイディングの場合、適切な時期の塗り替えは、長い目で見ればもっとも経済的なメンテナンスです。

サイディングの塗り替えで注意したい3つのポイント

1. 「塗料が密着しにくい製品」かどうかを確認する

2000年代以降のサイディングには、表面に特殊なコーティング(光触媒、無機、フッ素など)が施された製品があります。これらは汚れにくく耐久性が高い反面、一般的な下塗り材が密着しにくく、塗装後に剥がれるトラブルが起こることがあります。専用の下塗り材を選ぶ必要があるため、外壁材の品番や新築時の資料を確認してもらいましょう。

2. 下地の状態に合った下塗り材と補修を行う

チョーキングが進んで表面が脆くなっている場合は、浸透して固める「シーラー」、小さなひび割れが多い場合は厚みのある「微弾性フィラー」など、状態に応じた下塗り材を選ぶ必要があります。板の浮きや反りがある場合は、ビスで固定し直してから塗装します。塗装の仕上がりと耐久性は、この下地処理でほぼ決まると言っても過言ではありません。

3. 濃い色への変更は慎重に

サイディングは、濃い色にすると日射で表面温度が上がりやすく、板の反りを助長することがあります。特に、もともと淡い色の板を黒や濃紺に塗り替える場合は、遮熱塗料の併用や、色の選び方について業者と相談しておくと安心です。

塗り替えが完了した窯業系サイディングの外壁
シーリングの打ち替えと3回塗りで仕上げた外壁。防水性と美観が回復しています。

塗装では直せないほど傷んでいる場合の選択肢

板の反りや割れ、欠けが広範囲に及んでいる場合、塗装だけでは外壁材を守りきれません。その場合の選択肢は、傷んだ部分だけ新しい板に交換する「部分張り替え」、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねる「カバー工法(重ね張り)」、そして外壁をすべて撤去して新しくする「張り替え」の3つです。

費用の目安は、30坪程度の住宅で塗装が80〜150万円程度なのに対し、カバー工法は150〜250万円程度、張り替えは200〜300万円程度が一般的です。費用は上がりますが、下地の状態を確認できたり、外壁材自体が新しくなったりするメリットもあります。どの方法が適しているかは、劣化の範囲と予算、今後何年住む予定かを踏まえて、診断結果をもとに判断するとよいでしょう。

松戸市でサイディングの塗り替えをお考えの方へ

窯業系サイディングは、塗膜とシーリングで雨水から守られている外壁材です。築10年前後を目安に、チョーキングや色あせ、シーリングのひび割れが見られたら、塗り替えを検討する時期に入っています。板の反りや割れまで進む前に手を打つことが、外壁を長持ちさせ、トータルの費用を抑える一番の近道です。

松戸市の二瓶工務店では、外壁材の種類や劣化の進行度を現地で丁寧に診断し、写真を使った分かりやすいご説明と、シーリングの補修内容まで明記したお見積もりをお出ししています。松戸市をはじめ柏市、流山市、市川市など千葉県北西部で、「うちのサイディングはそろそろ塗り替え時期かな」と感じている方は、お気軽に無料診断をご利用ください。

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